よさラボサポーターの岸田ヨシヒロ(キッシー)です。こんにちは。
最近、コンサルティング業界は景気がいいらしいです。ひとことにコンサルと言っても色々ですが、ITツールの発達に伴うITコンサル系が業界を牽引しているようですね。
このブログを運営している『よさがみえるラボ』も、一種のコンサル会社です。いわゆる組織コンサル、風土改革コンサルといったジャンルですかね。僕は業界の人じゃないので分類の仕方、呼び方が間違ってるかもしれませんが(汗)
そんな組織改革を担うコンサル業界で、最近注目されているデンマークの会社があります。その名もReD Associates(レッド・アソシエイツ)です。アディダスやサムスンなど名だたる企業のコンサルを担っていることからも注目度の高さが伺えますね。最近では僕も大好き!レゴ社の改革を担い、見事に業績回復に導いたことでも脚光を浴びまています。
そんなレッド・アソシエイツがコンサルをおこなう上で大事にしているプロセスのひとつに、エスノグラフィと言う手法で顧客の調査をおこなうことが挙げられます。細かいことは後ほど説明するとして、まぁとにかく、彼らのやり方はAIには真似できないかもしれないと個人的には思うんです。
ITツールの発達とともに第3次AIブームが巻き起こる今、AIはブームだけで終わらず世の中に溶け込むツールへと進化を遂げようとしています。そんなAIをチームづくりにうまく活用することも既に現実のものになりつつありますが、AIには真似できないチームづくりというのをやりたいなと、レッド・アソシエイツの事例なんかを見ていて思うんです。
今回はそんな、AIにはできないチームづくりって何だろう?ということを考えてみます。
Contents
「AI」をどう捉え、どう取り入れるか
「AIが人間の仕事を奪うんじゃないか?」とか巷では騒がれているところもあるみたいですが、決してそんなことはないと僕は思っています。AIが人間に置き換わるものだと捉えると、そんな恐ろしい考えも頭をよぎるかもしれませんが、新しい便利なツールだと思ってくださいね。
例えばパソコンが登場し、エクセル(Excel)が登場したことで、昭和の時代には手書きで文書を作成したり、そろばん弾いて計算をおこなっていたことが、エクセルで一瞬でできてしまうようになりましたね。
そろばんを弾くのがとても早い経理の達人みたいな人が昔はいたのかもしれません。その人はエクセルの登場で仕事を奪われた、と思ったかもしれませんね。でも、避けて通れないデジタル化の波に乗ってエクセルをそこそこ使えるようになれば、その人は引き続き経理の達人でいられるのです。
AIも同じで、これから誰もが電卓やエクセルと同じように利用するひとつの便利ツールとなっていきます(たぶん)。今はその初期段階なので、AIを使いこなせる人となればそれだけで年収が跳ね上がったりもしていますが、少し先の話かもしれませんがそんなブーム的な現象は落ち着いていくだろうというのが僕の予想です。
AIの浸透はどの業界にも共通することかなと思います。日本はこれから人口が減っていくのが目に見えているのですから、こういったツールを使って生産性を上げていかなければ自分たちが苦しくなるばかりですね。
そろばん弾いて計算してた時代からエクセルで計算する時代になり、次はエクセルみたいなソフトに「これ計算しといて」とお願いすれば勝手に計算しといてくれる時代へと移っていく。昔から目的(ここでは計算すること)は変わっていないけど、その方法が変わっていくというだけです。
要するに言いたいことは、「AIは人間にとって代わるものではなく、便利ツールのひとつにすぎないよ」ということです。
観察と対話から課題を導き出す
さてさて、ちょっと話がズレてしまったんですが、AIをチームづくりに利用するという流れももちろんあるかと思います。2019年の現時点でもAIを活用した採用や人事評価みたいなことは既に一部の企業では取り入れられています。採用も人事評価も、チーム(会社)を育てていく一種のチームづくりですよね。
AIではないけれども、それに近いものとしてこういうのもあるよ、ということで関連記事を紹介しておきます。
生産性を上げるためにAIをツールとして活用することには賛成です。でも一方で、チームづくりは人づくりであって、人と人との対話を忘れちゃいけないなぁとも思うんです。より多くのデータを整理して客観的な情報を提供してくれるAIを使うと同時に、その場(例えば会社の中のチーム)に居る人同士の関係性というものは、自分たちで作っていくものだと思います。
そう考えたとき、冒頭に紹介したレッド・アソシエイツのようにエスノグラフィなどの手法を用いて人の行動を観察・記録しながら本当に顧客が求めていることをモデル化していくというやり方は、まさに人の目で人を見つめていくことに値するのかなと思います。
ちなみにエスノグラフィというのは、例えば未開のアマゾンの奥地に暮らしている民族の生活様式を調査する際に、どんな生活をしているのかを観察・記録してそこからモデル化していく手法だそうです。現地に入り込んでとにかくその人たちをよく観察し記録するってことですね。
エスノグラフィ(Ethnography)は,フィールドで生起する現象を記述しモデル化する手法である. 文化人類学における未開の民族の調査に起源をもち,その後,社会学で逸脱集団や閉鎖集団の生活様式を明らかにする方法として用いられるようになった.
《京都大学 フィールド情報学研究会より》
レッド・アソシエイツが見つめるのは顧客企業の顧客(コンサル対象がレゴ社なら、レゴを使う子どもたち)であり自分たちのチームではないかもしれないけれど(自分たちのチームのこともよく見ていると思うけど)、同じように自分たちのチームづくりにこういった視点を持ち込むことは大切なんじゃないかと思います。
つまり、AIのデータ処理によって「Aさんは〇〇の特徴があるからこういう対応をしましょう」みたいなサジェスト機能だけに頼って機械的に人付き合いをするのではなく、自らの五感でチームメンバーを観察するってことです。人間を観察するというと悪趣味のようにも聞こえるかもしれませんが、決してそんなことはないと思います。
例えばあなたが上司と呼ばれる立場だとしたら、「(部下の)Aさんはこのテーマについてどんなことを考えているのだろう…」ということをつぶさに観察し、自分の観察をもとにコミュニケーションをとっていくのです。つまりAさんの価値観を理解してまずはそういった価値観を持っていることを認め、そこからチームとして成果を出せる方向に視線を合わせていく…そんなようなことができればいいなぁと思うのです。
メンバーをよく観察すること、そして観察をもとに対話を繰り返すこと。それがチームの課題をあぶり出したり、新たな気づきを得るための大事なプロセスなのかなぁと感じています。
「よさラボ」だからできること
そして、それができるのが「よさラボ」という風土改革コンサルの底力なのかなぁと思うのです。よさラボは「エスノグラフィ手法を用いてチームを観察し、コミュニケーションを促進するプロセスを提供します」みたいな硬い感じではうたっていませんが(笑)
でも、そういうことが自然にできる場を提供しているところがいいところなんです。なんか堅苦しくてとっつきにくい感じではなく、ふらっとチーム「よさラボ」に近づいてみたら、なんかフワ〜っといい感じの雰囲気に包まれてる、みたいなことが体感できるのがいいんです。
僕はよさラボサポーターとして、ときにはメンバーとして内側から、ときには外部の人として外側からこのチームの周りで起こることを観察し、こうやって言語化することをやっていきたいと思っています。
おわりに
この記事を書いている2019年5月9日は、僕とよさラボ代表の高井(チィさん)が出会ってちょうど2年という記念日でした。チィさんからLINEでメッセージが飛んできてハッ!と気づきました(笑)
2年前にはこのチームに入ってこうやって発信をしていることなんか全く想像もしていませんでしたが、いいチームに出会えたなと心から思います。
ぜひ、あなたも「よさがみえるラボ」に出会い、そして自分のよさに出会い、あなたのチームメンバーのよさに出会って欲しいなと思います。
よさラボに会いたい!という方は、僕…ではなく代表のチィさんに連絡してください(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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