ヨシヒロです。どうも。
よさラボが提供する「チームのよさがみえる会議」、通称「よさ会議」ですが、体感された方は「なんか分かんないけど直感的に、これいいな〜」と感じられる方が多いと思います。
自分の意見を素直に受けてもらえる場、自分もそれが自然とできる場であって、なんとも言葉では説明しにくい、心地よい時間があります。
心地よい環境であれば、積極的に自らアイデアを出せたりします。これが会社のチームなんかだと、そのまま生産性の向上に直結する話ですね。
でもそんな、言葉では説明しにくい“なんかいい感じ”をどうにかして科学的に証明できないか?僕はそんなことを考えていたりします。僕、ゴリゴリ理系人間なんですよね(笑)
ということで今回は、よさ会議は科学的な視点から見て何がいいのか?なぜ生産性を上げることにつながるのか?それを示してみたいと思います。
というあなたが、ちょっとよさ会議を体験してみるか、と思っていただけるようになれば嬉しいなと思います。
Contents
身体行動が活発だと生産性が上がる⁉︎
組織の生産性の向上に関する研究の中でも、ウェアラブルセンサ(例えば腕時計みたいな端末や、首からぶら下げる名札タイプの端末など)を駆使して実際に人間の行動データを大量に計測し、そこから法則を導き出す研究が進んでいます。
日立製作所の研究者である矢野和男氏の著書には、その手法や研究成果がたくさん紹介されています。
この本を読みながら正直に思ったことは…
という感じです。で、この本にはたくさんの研究事例が紹介されているのですが、まとめ的な記述部分を以下に引用します。
以上の結果を総合すると、大量のデータが示すシンプルな結論が浮かび上がる。それは人の身体運動が、まわりの人の身体運動を誘導し、この連鎖により、集団的な身体の動きが生まれる。これにより、積極的な行動のスイッチがオンになり、その結果、社員のハピネスが向上し、生産性が向上する、ということだ。
[矢野和男著 データの見えざる手 104頁より]
例えばとあるコールセンター業務における生産性(1時間あたりの電話営業による受注率)と、社員の行動(身体運動や会話時間や発話量)の関係などが実際のコールセンターの現場で調査されていたりします。
こういった行動データ計測の前の段階では、「生産性に関わるポイントって、こうじゃないかな〜」と思われている点がありました。例えばコールセンター業務の例では、
当初、出勤者の平均スキルの高い日は受注率が高くなり、逆に、平均スキルが低い日は受注率が低くなるのではないかと予想していた。ー中略ー電話での対応には、性格的な向き不向きがあるとも考えられてきた。
[矢野和男著 データの見えざる手 92頁より]
でも、実際に行動データを計測して見えてくるのは、意外な関係性だったりするようです。
実は、受注は、意外なことに相関していた。それは、休憩所での会話の「活発度」である。休憩時間における会話のとき身体運動が活発な日は受注率が高く、活発でない日は受注率が低いのである。
[矢野和男著 データの見えざる手 92頁より]
「活発な会話」がなされているときには、自然と身体の動きも活発になり、それをウェアラブルセンサで検知することができるというのです。そしてそのデータを社員の業績(コールセンターでは1時間あたりの受注件数など)と関連づけていくと、休憩時間に活発におしゃべりしている人たちの業績がいい!ということがわかってきたのですね。
「なんとなく、そうかもしれないな〜」という主観ではなく、客観的に、データ計測の結果としてこの事実が言えるということがポイントです。つまり科学的に証明されたってことです。
もしかすると、休憩所で楽しそうにおしゃべりしている社員を見た上司の中には、
とついつい口を挟んでしまう人もいるかもしれませんね。でも、この事実を知ったら、どうですか?休憩所で活発におしゃべりすることが業績アップに繋がるのなら、社員からそういった環境を奪ってはいけませんね。
よさ会議はなぜ組織の生産性向上に寄与するのか?
ここまでデータの見えざる手に紹介されている研究事例を紹介しながら、「身体運動の活発さが生産性向上につながる」ことを見てきました。
いよいよ本題なわけですが、よさラボが提供している「よさ会議」は何がいいのか?なぜ生産性を上げることに寄与するのか?それについて見ていきます。
まず、「よさ会議」がどのようなものかまだ知らない方のために簡単にご紹介します。よさ会議とは、よさカードというツールを使いながら、対話形式で進める会議のことです。
会議といっても、かしこまった堅苦しい感じのものではなく、自由に発言し、それをお互い受け止め合うという、ほんわかした空気感の中でおこなわれる対話です。会議前のアイスブレイクと言った方が、しっくりくる方もいるかもしれません。
よさ会議についてはこちらで詳しく紹介されていますのでよろしければどうぞ!
そんなよさ会議がなぜ生産性向上に寄与するのかと言うと、よさ会議も身体運動を引き起こす要因がたくさん詰まったシステムだからです。よさ会議の過程を、どんな行動を伴うかを中心に時系列で書き出してみましょう。
テーブルの上にカードを置く
↓
テーブルの上のカードを引く
↓
ヘンな文字や記号が書いてあるカードを見て
首をひねったり驚いたりしながら考える
↓
その場の全員が思ったことを言う
↓
各自の発言に対し拍手と共に受け止める
こんな感じでしょうかね。よさカードという対話を助けてくれるツールが、自然と身体運動も誘導することで、その場の会話の活発度が向上するのだと思います。
よさカード、よさ会議は、場の心理的安全性を高めるためのツール、手法として開発されてきた経緯がありますが、これまでの研究例と照らし合わせると、ダイレクトにチームの生産性向上に寄与する可能性も秘めていると僕は考えています。
おわりに
ということで今回は、最近のウェアラブルセンサを用いた人間の行動計測と生産性に関する研究事例を参照しながら、よさ会議が生産性向上に寄与する!という話をしました。
実際によさ会議の前後で、よさ会議参加者の行動計測をおこなったわけではないですが、自分がよさ会議を体感してみて、「あぁ、きっと、本に書いてあることと同じだな」という感触がありました。
だから厳密には「よさ会議が科学的に見て生産性を向上する」とは言い切れないのですが(汗)ただ、有力な仮説としては言っていいのでは?と思っています。
ゴリゴリ理系人間としては、そういった計測実験もやってみたいところですが(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
- 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
- 「ここで力を発揮したい!」と皆が積極的に思えるチームにしたい
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