あなたは『心理的安全性』という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
これはもしかしたら、人が社会で仕事をしたり何か活動をする上で、最も大事で基本的なポイントかもしれないと、僕は思うわけです。
僕も企業勤めなのでよく分かりますが、「チームワークで頑張ろう!」というスローガンとは裏腹に個人プレーが多かったり、チームとして人数は集まったけど発言したり行動的なのはいつも決まった人だったり、チームの運営って難しいなと思うのです。
特にチームをまとめる立場のリーダーさんや○○長と呼ばれるような方々は、どうすればチームメンバーのシナジーが発揮されるのか?と頭を抱えていらっしゃる方も多いでしょう。
『心理的安全性』とは、そんな悩みを解決するひとつのキーワードになります。小手先のコミュニケーションテクニックでなく、根本的な、人と人とのコミュニケーションの根底に必要な考え方です。
今回はそんな『心理的安全性』を学べる本をご紹介します。
最近、あなたのチームの心理的安全性を測れる診断テストもリリースされました!ぜひあなたのチームの心理的安全がどのレベルか、チェックしてみてくださいね。(無料で3分くらいでできますよ)
Contents
心理的安全性とは
心理的安全性とは、他者への心遣い、配慮、共感といったメンタル的な障壁のことを意味します。主に心理学の分野で使われる言葉です。
例えば、会社やコミュニティなど自分の所属するチームにおいて、「こんなこと言ったらバカにされるかも・・・」とか、「こんなこと言ったらリーダーに叱られるかも・・・」とか、そういった想いをかかえたメンバーが多い場合、心理的安全性が低い状態ということになります。
逆に、気兼ねなく何でも言える、誰もが自由に発言できる、安心して自分のアイデアを提案できる、そんなチームは心理的安全性が高い状態ということになります。
自らの率直な意見やアイデアを発言しても、このチーム内では否定されたり攻撃されたりすることがないと、メンバーがお互いに認識し、信頼しあえている状態。それが心理的安全な状態です。
心理的安全性を学べる本
心理的安全性という考え方を提唱したエイミー・C・エドモンドソンの著書チームが機能するとはどういうことかという本があります。日本ではまだ数少ない、心理的安全性について詳しく書かれている書籍のひとつです。
会社でいわゆる“上司”と呼ばれる立場にいらっしゃる方はもちろん、僕みたいな平社員も、会社ではない何らかのチームで活動されている方にも、ぜひ読んで欲しいと思う1冊です。
僕はこの本を通じて『心理的安全性』という言葉を深く知り、ここ数日、心理的安全性についてぐるぐる思考をしていたのですが、これってどんな仕事のスキルよりも、仕事をする上では不可欠なものなんじゃないかと思えてきました。
心理的安全性の必要性を示したGoogle社のプロジェクト・アリストテレス
チームで仕事を進める上で心理的安全性が大事なことは、『心理的安全性』という言葉を意識しないでも、誰しもうすうすは気づいていることかもしれません。コミュニケーションの取りやすいチームの方がなんとなく成果が出そうと思いますよね?
このことを詳細なデータ解析を通じて明らかにしたのが、Google社です。現代ビジネスに掲載されたこちらの記事がとても参考になります。
2016年3月|現代ビジネスの記事
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48137
Google社では、生産性の高い働き方を提案するため、社内の様々なチームの生産性を分析する調査がおこなわれました。プロジェクト・アリストテレスと呼ばれています。
チームの生産性が高い理由は、優秀なリーダーがいるからとか、会議のルールがしっかり決められているからとか、いろいろ考え付きますね。でも、実際にはそういったことが要因ではないことがGoogle社の調査で明らかとなります。
Google社の最終的な結論は、「チームの心理的安全性が高いほど生産性も高い」ということでした。平たく言えば、「お互い何でも言い合えるチームの生産性は高い」ということですね。
ほぼ全ての働く人が、自分以外の誰かとチームになって仕事をしていると思います。会社員ならどこかの部署に所属しているでしょうし、自営業ならアルバイトを雇っていたりするでしょう。
そう考えると、ほぼ全ての働く人にとって、心理的安全性を考えることは重要なことなのではないかと思うのです。
心理的安全性の高め方
先にご紹介した現代ビジネスの記事には、Google社で心理的安全性を高めるためにあるリーダーがとった行動が紹介されています。
リーダーはチームの全員を集めて、インフォーマルなミーティングを開いた。そこで彼は「これから君たちの知らないことを打ち明けよう」と断った上で、自身がスピードは遅いが転移性の癌に冒されていることを告白した。
しばらく沈黙が続いた後、チームメイトの一人が立ちあがって自分の健康状態を打ち明けた。そこから堰を切ったように、チームのメンバー一人ひとりが自らのプライベートな事柄を語り始め、それが終わるころには、自然に今回のアンケート結果についての議論(つまりチーム内のモラルを高めて、生産性を高めるための議論)へと移行していたという。
gendai.ismedia.jpより引用
自分の病気のことを打ち明けるというのは、ちょっと特殊な事例かもしれません。
でもこの記事を読んで、そのシーンやその場にいたメンバーの気持ちがひとつにまとまっていく感覚を想像すると、僕は感動すら覚えます。チームが本当のチームになる瞬間という感じでしょうか。そんなチームに参加したいなって心から思います。
心理的安全性を高めるためには、お互いがお互いをさらけ出し、心からの対話をすること、つまりお互いの価値観の存在を認め合うこと、そしてチーム全員の声が必要であるという認識をすること、これが大切なんですね。
おわりに
今回は心理的安全性について学べる本をご紹介しました。
このWEBサイトでは心理的安全性にまつわる様々な記事を発信します。一人でも多くの方に、心理的安全性の大切さを感じていただければと思っています。
そして、自分のチームも心理的安全性を高めて、メンバーがイキイキと働ける環境にしていきたいと思われていれば、ぜひよさラボにお手伝いさせてください。よさラボはあなたのチームの味方になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
- 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
- 「ここで力を発揮したい!」と皆が積極的に思えるチームにしたい
そんなあなたや、あなたのチームにオススメなのが「チームのよさがみえる会議」です。あなたの会社にファシリテーターがお伺いして心理的安全性の高い場作りのお手伝いをします。お気軽にお問い合わせください。
まずはちょっと体験してみたい、という方にはこちらの「チームのよさがみえるセミナー」がおすすめです。直近の開催日程はこちらから。