ヨシヒロです。こんにちは!
さて、過去6回にわたってお伝えしてきました「チームの心理的安全性を高めるメリット」シリーズ記事もいよいよ今回で最終回となりました。最終回のテーマは心理的安全性と責任の関係についてです。
過去の記事から順に読んでいただける方は以下のリンクからどうぞ。過去の記事を読まず、いきなりこの最終回ページにお越しいただいた方は「心理的安全性」って何?って方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事内でもきちんと説明しますのでご安心を!
Contents
心理的安全性とは
さて、改めて心理的安全性とは何かというのをお話しておきたいと思います。
心理的安全性とは、チームで何か議論したり、一緒にアイデアを出していこうといった時に、チームメンバーお互いが気兼ねなく、自分の想いや考えを発信し、それを受け止め合える環境のことです。こんなこと聞いたらバカだと思われるかなぁ・・・とか、自分なんかが意見していいのだろうか・・・とか、そんな不安を感じることなく、メンバーみんなが発言できる空気感のことを言います。
この心理的安全性という概念を提唱しているのが、エイミー・C・エドモンドソンという人です。彼女の著書「チームが機能するとはどういうことか」では、この心理的安全性の重要性や、心理的安全性を高めることで得られるメリットが紹介されています。
7つのメリットとは、7つのメリットとは、①率直に話すことが推奨される、②考えが明晰になる、③意義ある対立が後押しされる、④失敗が緩和される、⑤イノベーションが促される、⑥成功という目標を追求する上での障害が取り除かれる、⑦責任が向上する、という7つです。今回ご紹介するのは、この7つ目のお話。
会社でチームリーダーを勤めている方やこれからリーダーになられる方、地域やその他様々なコミュニティ活動を運営されている方、営業職の方・・・などなど、人と接する機会のある人(たぶん世の中の人ほとんど全員!!)に知っていてほしい考え方だと私は思っています。
人と人とが関わる場で、お互いが心理的安全性の大切さを知っていたら、きっと人間関係の悩みのほとんどは解決されるんじゃないか!と思います。
心理的安全性と責任
では、チームの心理的安全性を高めていくと、どんなことが起こるでしょうか?
例えば会社で、お互い気兼ねなく何でも言い合える関係性が作られる、と聞くと、「要するに、仲良しグループのことね?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。もしそうだとすると、心理的安全性が高まるほど、責任感をもって働く人が減ってしまうのでは?という心配をされるかもしれません。
でも、心理的安全性を高めることは、単にチームメンバーが仲良くなるだけではないんですね。心理的安全性を高めることで、チームの目標達成に向けてお互いが素直に意見したり質問しあったりアイデアを出したりできるようになります。
ときには反対意見も出るでしょう。価値観の異なる人が集まっているのだから当然です。そういった反対意見も含め、発言することに対して安心感を持ちつつ、チームの目標達成に取り組める、そんな環境が心理的安全性によって構築されるのです。
ですから、心理的安全性=責任感がなくなる(=単なる仲良しグループになってしまう)、というわけではないのです。むしろ、心理的に安全な環境によって個々の発言力が高まり、よりチームへ貢献しようという責任感が増すのです。
4種類のチーム環境
心理的安全性と責任というのは、異なる別の軸上に存在するものだとエイミー先生は言われています。つまり、以下の図のような2軸で考えることができ、世の中のチーム(組織)は、この4つに分類して考えられるということです。
このように考えると、心理的安全性も責任も低い「無関心」領域、心理的安全性は高いが責任は低い「快適」領域、心理的安全性は低いが責任は高い「不安」領域、そして心理的安全性も責任も高い「学習」領域の4つに分類することができます。この中で、「快適」の領域に入るのが、いわゆる仲良しグループってやつですね。目標を達成しようという責任感はなく、ただ友達と一緒にいて心地よいというグループです。友達同士でお茶したり遊びに行ったりするぶんにはこれでおおいに結構です。気心の知れた仲間と過ごす時間もとても大事です。
次に、「無関心」領域に入るのが官僚的な組織や大企業のようにハンコを押す役職者がやたらと多い組織などに見られがちなグループです。メンバー(社員)は目標達成のために努力をするかもしれませんが、それは自分の立場を守ることが主な目的となりがちです。出世のための点数稼ぎとかね。
「不安」の領域に入る組織は、一見仕事の成果は出ているかもしれないけど、常にメンバーは不安を感じているような状態です。この領域に入る組織のマネージャーは、高い目標を設定してそれをやらせることがマネジメントだと思っている、あえて言うならそんな”勘違い野郎”が上層部にいる組織でしょうか。「うちは成果主義だ!」とうたっている会社などがそうかもしれません。あぁ・・・どっかで聞いたことあるような・・・
そして、私たちが目指したいのは「学習」領域に入る組織です。心理的安全性が高く、かつ責任感も高いメンバーで構成された組織。メンバーがお互いに協力しあうことができ、仕事を完遂する責任感をもっている組織です。お互いに気兼ねなく意見を言い合える環境ですので、価値観の異なるメンバーの様々なアイデアを試すこともでき、いい成果の出やすい組織だと言えます。
例えば世界的な企業であるGoogle社は、自分たちの使命は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」だと示しています。シンプルですが、そのような揺るぎない使命をもち、なおかつ組織運営においては心理的安全の重要性にいち早く気づき、取り入れている企業です。
グーグルが突きとめた!社員の「生産性」を高める唯一の方法はこうだ
(現代メディアより)
おわりに
今回は、心理的安全性と責任についてお話しました。心理的安全性を高めることのメリットをご紹介する記事は今回で最終回となります。私個人としては、この「心理的安全性を高める」という考え方は、どんな組織においても非常に重要な考えであると思っています。
「心理的安全性についてもっと知りたい」「心理的安全性を高める方法を教えて欲しい」「心理的安全な場を体感したい」という方は、ぜひよさラボ提供のセミナーに参加してみてくださいね。セミナーといっても堅苦しいものではありません。なんたって心理的安全性の高いセミナーですから!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
- 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
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