よさラボサポーターの岸田ヨシヒロです。どうも。
「アホはいいけど、ウソは駄目!」
この名言、誰の言葉でしょう?
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正解は、サイボウズ株式会社の青野慶久社長の名言です。以前から一度お話を伺いたいと思っていた方。先日、三重県津市(僕の地元!)で開催された青野社長の講演会&交流会の場で、ありがたいことにまぁまぁゆっくりお話を伺うことができました。
青野社長を知らない方のためにご紹介させていただくと、青野さんはサイボウズOfficeというグループウェアや、kintoneというクラウドツールを開発するIT企業の社長です。尊敬する経営者の一人です。
僕はそんな青野社長の講演会&交流会に、仕事山積みの大型連休直前に仕事を休んでいそいそと出かけて行ったのですが(笑)、なぜそこまでして青野社長に会いに行きたかったか?と言うと、サイボウズは働き方改革に非常に力を入れており、自社のITツールも生かしながら、理念である『チームワークあふれる社会を創る』ことを追い求めている企業だからです。
僕がサポーターをやらせてもらっているこのよさラボも、『チームの”よさよさ”な空気感をつくること。それを高めること。』をミッションとしています。
言葉は違うし、かたやITツールを使いながら、かたや「よさカード」というアナログなツールを使いながらという違いはあるものの、最終的に目指す世界は同じなんじゃないか?と僕は思っています。
だからサイボウズという会社にとても興味があって、今回ご縁をいただき青野社長のお話を伺いに行ってきました。この記事では、サイボウズの働き方に関する取り組みをご紹介しつつ、サイボウズらしい心理的安全性の高め方「アホはいいけどウソは駄目」についてお話します。
Contents
サイボウズのぶっ飛んだ人事制度
サイボウズという会社はいわゆるグループウェアを主力商品とするIT企業です。グループウェアというのは、スケジューラーやチャットの機能などが入ったITツールで、会社の中のコミュニケーションツールのひとつです。サイボウズ社が提供するサイボウズOfficeはなんと60,000社(!)以上が導入するシェアNo.1のグループウェアです。
そんなITツールを提供する会社の人事制度は少々ぶっ飛んでいまして、多くの人は
と驚かれるかもしれません。例えば育休は最長で6年間取得できたり、育自分休暇と言って個人の成長のために一旦会社を辞めて別の仕事に取り組んだ後また会社に戻ってこれる制度があったり、週3日働く社員がいたり、全く出社せずに完全在宅勤務する社員がいたり…そんな会社らしいです(笑)
TBSのがっちりマンデー!!でも紹介されていましたのでテレビをご覧になって知った方も多いかもしれません。予告では「甘やかし制度が満載」みたいに紹介されていましたが、「別に甘やかしてるわけではないよなぁ…」という疑問もありましたが…
そんなゆるい感じの制度の会社で仕事回るの?と思う人もいるかもしれませんが、サイボウズの売り上げは右肩上がりです(だからがっちりマンデーに出られる)。一見ゆるく見られがちな会社の制度かもしれませんが、一方で『チームワークあふれる社会を創る』という理念が全社に隅々まで浸透しているようで、だからこそ社員は自由に活き活きと、青野社長らが目指す理想に向かって爆走できるんでしょうね。
一人一人が意識高く走り続けられるチームほど強い組織はないなと思います。
アホはいいけどウソは駄目
そんな青野社長率いるサイボウズが徹底していることのひとつが「公明正大」であることだそうです。公明正大とは辞書で調べてみると、
公平で私心がなく、隠し事をせず、堂々としているさま。(学研 四字熟語辞典)
公平で、良心に恥じるところがなく正しいこと。また、そのさま。(小学館 大辞泉)
<goo辞書より引用>
などと書かれています。誰もが小さい頃に親から言われたであろう、「ウソはついちゃ駄目よ」ってやつですね。
小学生になる前くらいの子どもが教わるくらいの、ホントに基本的なことですが、これが大人になると素直にできなくなるというのがなんとも悲しい現実なんだなと思います。
例えば、ある夜にお酒を飲みすぎて翌日寝坊をし、仕事の大切な会議をすっぽかしてしまったら…その人は会社でどんな風に”取り繕う”と思いますか?僕たちの知る普通の会社なら、
とか、
とか何かしら事情を持ち出して”言い訳”をしているかもしれません。なかなか正直に
なんて言いづらいな…って思いますよね?大事な会議すっぽかしてるのに。でも、サイボウズではこんな言い訳をする、ましてやありもしない理由を持ち出して取り繕うことを徹底的に排除しているようです。
「アホはいいけどウソは駄目。」
寝坊の理由をゴタゴタ並べてウソをつくくらいなら、アホでいる(楽しくて飲みすぎて寝坊しちゃう)方がいい。これは公明正大の1つの実際の事例で、サイボウズのグループウェアの中には実際に「寝坊しました!」の書き込みがチラホラ見られるようです。もちろん社長だって上司だって全員が見られるグループウェアです。
そんな小さなウソでさえ排除し、徹底してオープンに公明正大であることを貫くことで、組織の信頼関係というのがとても高いんだなというのを青野社長の話を聞いて肌で感じました。
サイボウズ社内ではお互い何でも言い合える環境ができている。それが非難されることはない。アホなことしちゃったらごめんなさいと素直に言える風土があるんですね。素晴らしい環境だなと思います。
誰にとってもわかりやすい「アホはいいけどウソは駄目」「公明正大」という言葉も、こういう風土を支えるものになっている気がします。サイボウズらしい心理的安全性の高め方なんだなと思いました。
よさラボとサイボウズの共通点
僕は『よさラボ』というチームも『サイボウズ』というチームも、やり方は違えど目指す世界は同じかなと思っています。いずれのチームも掲げている標語は違えど、チームワークあふれる、個人のよさが活かされる、そして楽しい世の中になる…そんな世界を思い描いているようです。
最近は「個人の時代」なんて言われることもありますね。これは副業解禁で個人でも稼いでいく時代とか、会社に依存せずに生きていく、みたいな文脈で使われることが多いような気がしますが、一人孤独に活動する時代、という意味ではないように思います。
もちろん一人で何かを成し遂げる人がいたっていい。でも、一人一人が自分のよさを活かしながら複数人(=チーム)で何かを成し遂げてもいい。それが、これからのカイシャなのかもしれません。
個人が自立している。個人の得意・不得意、好き・嫌い、やりたい・やりたくないも尊重され、最大限その人のよさが発揮されるチームづくりを、どんなカイシャも目指して欲しいなって思います。
青野社長は経営方針について、メンバーの多様性を石垣に例えていらっしゃいました。丸い石もあれば角ばった石もあるし、細長い石もあれば隙間を埋める小さな石もある。それをいかにうまく積み上げるか。それが本当の意味の”チーム”だってことですね。
日本では往往にして、全部同じように四角く綺麗に切り揃えた石を作って積み上げようとする感覚、言い換えれば「一様な人材を揃えたがる」傾向があるのはなんとなくわかりますよね。小中学校など、学校の現場がまさにまだそんな教育から抜け出し切れていないというのが大きな理由です。
一様であることをやめ、個性を活かせる時代へ。よさラボやサイボウズのようなチームを参考にしながらどんどん進めていきたいなって思います。
おわりに
ということで今回は、サイボウズ青野社長にお話を伺って思ったこと、感じたこと、書いてみました。僕はやっぱりこういうチームが好きです。自分もそんなチーム、カイシャを作りたいって心から思います。
世の中がチームワークあふれるチームであふれかえったら、そんな楽しい世の中はないですよね。ワクワクします!
サイボウズの取り組みについては青野社長の本にもたっぷり紹介されていますのでぜひ読んでみてくださいね!
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
- 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
- 「ここで力を発揮したい!」と皆が積極的に思えるチームにしたい
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