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「本音で話せる」「お互いを分かり合える」オンラインの場をつくる2つのポイント

緊急事態宣言が5月末まで延長となりました。「収束のための1ヶ月」とはいえ、引き続き三密を避け、テレワークをはじめとしてコミュニケーションはオンライン中心で、という生活が続きそうです。

高井
高井
最近は、新卒採用におけるWEB面接、結婚相談所のオンラインお見合いなど、人生を左右する大切な場のオンライン化の動きが多くなっていますよね

「収束した後に対面で行いましょう」と延期されていた面接やお見合いも、この状況の長期化でオンラインへの切り替えを選択する企業・人が増えていくと思われます。

これまで、私たちにとって主となるコミュニケーションは「直接会って話す」というものでした。今、急にこのような状況になり、「別々の場所にいる初対面の人と 画面だけを見て話す」ということに苦手意識を持つ人がいるのも無理はありません。苦手だとは感じないまでも、「リアルの場と比べると、やりづらいな」と感じる人は多いでしょう。

それでも、「ではやはり、対面で!」と気軽に会える日々が来るまでどのぐらいかかるか分かりません。オンラインで対話をする場を「本音で話すことができる」「お互いをわかり合える」ようにするには?というポイントを押さえて、この状況でも質の良いコミュニケーションができたら良いですよね。

Contents

質の高い「対話の場」

私たち よさがみえるラボが提供しているのは、チームの心理的安全性を高めること、その場を安心して想いや考えを表現できて本音を受けとめ合える場にすること。

高井
高井
「よさ」がみえる場づくりの専門家なのであります!

そもそも。
オンラインなのかリアル(対面)なのかに関わらず、

  • 安心して本音を言える
  • その場にいる全員が対等で、同じように大切にされる
  • お互いの価値観がわかり、それぞれの人の「よさ」が感じられる

これらが、質の高い場だと考えています。

これまでは、チーム(企業など)にお伺いして チームのよさがみえる会議(よさ会議) をさせていただいたり、自分たちでそういった場づくりをするためのマインドやスキルを伝授させていただいたり、というリアルの活動を中心にしてきました。

ここ数ヶ月はチームに伺うことが難しく、私たちもオンラインでの関わりがメインとなっています。また、新型コロナウイルス流行による世の中の急速なオンライン化のずっと前から、zoomでのミーティングやセッションの提供、インタビューの実施などオンラインでの場づくりをしてきた経験もあります。

そこで、リアルでの場づくりの専門家としての視点と、オンライン経験を踏まえて、オンラインで質の高い場づくりをするためのポイントをお伝えしてみます!

オンラインの場の質を高める2つのポイント

ポイント① 意識的に「共有」をつくる

対面で会って話すのと、zoom等を使って画面越しに話すのとで、絶対的に違うのが、「空間の共有」の有無です。

たとえば、就職(採用)活動における、WEB面接。
これまでは、応募者が企業に出向いて、少なからずその企業の雰囲気を感じながら部屋に通され、面接官と同じ「その企業の」部屋に身を置いて、面接を受けていました。

たとえば、オンラインお見合い。
素敵な雰囲気のホテルのラウンジで、一緒にお茶を飲みます。ラウンジにあるもの・働く人・他のお客さん…同じものを見て、同じBGMを聴いて、同じ温度のその空間の中にいながら話ができました。

一方。それらをzoomで行うとき、画面上でつながってはいても、それぞれの自宅など、身を置いている空間はまったく違います。
パソコンやスマホの画面に映る自分と相手。それ以外はほぼ全て、違うものが視界に入っていて、「共有」している体験がほとんどない。

私を含めて、皆あまり意識していなかったけれど、「同じ空間で同じ体験を共有する」ということが、関係性に安心感を与えていたのだなと思いますね。
それがないまま、なんとなくzoomで1時間話しても、「なんだか相手を理解できなかったし、自分もわかってもらえた気がしない」ということも起こり得るでしょう。

「共有」できるものが少なくなりがちな、オンラインでのコミュニケーション。
なので…
意識的に「共有」を取り入れてみる、というのが一つ目のポイントです。
オンラインでは「同じ空間の共有」ができない。では「同じ体験の共有」をつくるというのはいかがでしょうか。

高井
高井
zoomお見合いなら、お見合いホスト(仲人さん・相談所のカウンセラーさん)が初めの10〜15分、ちょっとしたワークの場をファシリテーションしてあげる。
すると、「二人で同じワークに参加した」という共通体験ができ、その後の自由なお見合いトークがしやすくなると思うのです!

ワークが難しい状況であれば、「共通点を見つける」のもおすすめです。人は共通点があると、親近感を感じるもの。共通点は、「同じものを持っている」「同じ体験をしている」ということでもありますよね。共通点を見つけ、それについて話すことで、その瞬間に空間の共有ができないことによって感じてしまう距離感を縮めることができるはずです。

●「一緒に参加できた」と感じられる場をつくる

●共通点を見つける

ポイント② 非言語情報の不足に対応する

オンラインだと、空気感や温度感はどうしても伝わりづらいんだよね
WEB面接をしているけれど、学生さんの熱量は対面と比べて伝わる量は半減するって思っています

こういった声、聞かない日はないぐらい!とてもとても、よく聞こえてきています。
そして、たしかにそれはそうだと思います。同じ場で、その人の醸し出す雰囲気、温度感を自然に感じとっていたのと比較すると、どうしても平面(画面)から感じられる非言語情報は少なくなるでしょう。

zoom(他のアプリでも)で話すときは、厳密には相手と目が合うことがない、というのもその原因のひとつかもしれません。
相手の目を見ているときは(カメラを見ていないので)相手からは目線がずれて見えているし、カメラを見ているときは自分は相手の顔をあまり見られない。何の苦労もなく目を合わせて話しながら、相手の空気感を受け取っていた対面のコミュニケーションとは、やはり違うわけです。

でも。

高井
高井
実は私たち(よさラボ)は、空気感や温度感が伝わりづらいから困る、と思ったことが一度もないのです。

私たちは、提供している よさLOVEセッション で、初対面の方とzoomでお話し、その方のよさを言葉にして伝える、ということをしています。
最近は21卒の就活生さん向けのプレゼント企画も行なっているので、初対面の学生さんとお話しすることも増えました。

たしかに、zoomを通してではそういった非言語情報は捉えにくいのですが、だから困るということはなく、その人らしさやその人の「よさ」を捉えることができている、と思っています。

よさLOVEセッションで、相手の「よさ」「資本」を引き出し、言葉にするということを担っている、井上にも意見を聞いてみました。

高井
高井
私たちも温度感や雰囲気は対面よりも捉えにくいと感じているよね。
でも特に困っていなくて、「よさ」をフィードバックできているのはなぜだろうね?
井上
井上
その人が取り繕ったりすることなく、ど真ん中の気持ちで話してくれている(のが分かる)から、他の非言語情報で補う必要があまりないのだと思う。
高井
高井
ふむふむ、たしかに!
井上
井上
セッションを受けてくれる人が本音で話すところまでの時間が短い、と感じているよ。
時間をかけなくても、その人自身を語る場がつくられている、という感じ。

対面の場では、非言語情報による印象や空気感と、その人から語られた言葉の内容とを自然に融合させながら、その人を捉えている、というのが一般的なのかもしれません。
たとえば新卒採用のWEB面接において、「熱量や雰囲気がなかなか伝わってこないので学生さんの本音がよくわからない」という声があるのは、まさにそういうこと。

というわけで、二つ目のポイントは、非言語情報の不足に対応することです。ここで大切なのは、相手が発する非言語情報の量を増やそうとすることではなく、その人らしさ・本音を出しやすい場をつくることです。
「本音で話したい」「本心を話しても大丈夫」相手がそう感じるためには、きっと、安心感のある場づくりを対面でのそれ以上に意識的にすることが必要なのだと思います。

「安心感のある場をつくる」
それは、対面であれ、オンラインであれ、変わらず大切なこと!ですよね。

  • 相手を「受けとめる」在り方
  • 場そのものや会話の流れを信頼すること
  • 相手に興味を持つこと
  • 自ら自己開示をして「心を開きやすい場」をつくること
  • 共通点のある会話からスタートすること

などなど、そもそもリアルな対面面接でもできていたかどうか、を振り返ってみるチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか。
オンラインでは、「安心感のある場づくり」ができることがさらに必要となるので、これを機に場づくりをする力を高めることはとても良いと思います。

そして、もう一つ。どうしても伝わりづらくなる雰囲気や温度感、熱量といった②非言語情報を感じとろうとすることは必要だと思っています。画面上からわかる非言語情報は、0ではないのです。表情の変化、声のトーンや話すペースの変化から、「ここに熱いんだな」「静かな情熱があるな」といったことを受けとることは可能です。積極的に「よく観る」ことをしてみることをおすすめします。
そして、相手の表情や話し方をこう受けとった、ということをフィードバックしてみるのもいいですね。

たとえば、

今○○のお話をされていたとき、表情が明るくなったように見えました。
**さんはどんな気持ちだったのですか?

といったように。応募者の方は「よく観てわかろうとしてくれている面接官だな」と嬉しくなるでしょうし、そこから内面や価値観の話を引き出しやすくもなるでしょう。

●対面以上に「本音を話しやすい」安心感のある場をつくる意識

●相手をよく観て、非言語情報を感じとろうとする

おわりに

WEB面接やオンラインお見合いなど人生を左右する大事な場はもちろん、社内の個別面談、遠くに住む家族との対話まで。
今、急激に増えているオンラインの対話の場が、より安心感と受けとめ合いのある良い場になったらいいなと思っています。

高井
高井
そのためにできることがあれば、よさラボはどんどんやっていきたい!と思っています!

「zoomでのこんな場面で、こんなところに困っている」ということがありましたら、ぜひ教えてください。オンラインの場を体験された方の生のお声を、たくさんお聴きしたいと思っています。

 

ABOUT ME
高井ちずこ
よさラボの代表をしています。得意なことは場づくり、初動の推進力、カタチにすること。これらを活かし、よさラボでは主にファシリテーション、コンテンツづくり、突っ走り役を担っています!
「ここに居られて良かった」と思えるチームになる
  • チームの心理的安全性を高めたい
  • 安心して意見を言い合えるチームにしたい
  • メンバーの強みが活かされるチームにしたい
  • 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
  • 「ここで力を発揮したい!」と皆が積極的に思えるチームにしたい

そんなあなたや、あなたのチームにオススメなのが「チームのよさがみえる会議」です。あなたの会社にファシリテーターがお伺いして心理的安全性の高い場作りのお手伝いをします。お気軽にお問い合わせください。

まずはちょっと体験してみたい、という方にはこちらの「チームのよさがみえるセミナー」がおすすめです。直近の開催日程はこちらから。