コラム
新入社員研修で、同期と話す時間が安心して挑戦できる土台になる理由

「配属後、新入社員がどんなことに困っているのかわからない」
「研修では前向きに見えたのに、職場に戻ると一人で抱え込んでしまう」
「社会人として必要な力を身につけてほしい。でも、一方的に教えるだけでいいのだろうか」
新入社員研修のお打合せで、そんな声をいただくことがあります。
知識やスキルを学ぶことは、もちろん大切です。
けれど、配属後しばらくの新入社員にとっては、「自分だけが戸惑っているわけではない」と知ることも、同じくらい大切なのではないかと感じています。
先日、継続して関わらせていただいている新入社員研修でも、同期どうしで話す時間をつくりました。
そこには、研修で学んだことを確認するだけではない、小さくても確かな意味がありました。
同じ会社にいても、見えている景色はそれぞれ違う
配属先が異なると、同期であっても日々の仕事や悩みは大きく変わります。
業務を少しずつ任され始めた人。
年齢の近い先輩が少なく、気軽に聞ける相手を探している人。
「もっと自分から発言して」と言われ、どうすればいいのか迷っている人。
職場では元気そうに見えていても、本人の中には戸惑いや迷いがあるかもしれません。
そんなとき、同期の話を聴くことで、
「自分だけが悩んでいるわけではないんだ」
「みんな、それぞれの場所で頑張っているんだ」
と感じられることがあります。
答えをもらうことだけが、支えになるわけではありません。
自分の状況を話せること。
誰かの状況を知ること。
その往復が、次の日に職場へ向かい、目の前の課題に取り組むための小さな力になることがあります。
大きな目標だけでなく、「今日できる一歩」を見つける
新人研修では、目標設定を扱うことも多くあります。
ただ、「成長する」「主体性を持つ」といった大きな言葉だけでは、日々の仕事の中で何をすればよいのか、見えにくいことがあります。
そんなときに大切にしたいのが、本人が一日ごとに振り返ることができるような、小さな行動にしてみることです。
たとえば、
わからないことがあったら、自分から確認してみる
作業をお願いするとき、先に相手の様子を見てみる
今日できたことを、一つだけ言葉にして残してみる
こうした小さな目標は、できた/できなかったを自分で確かめやすく、次の一歩にもつながります。
そして、その目標が現場の仕事とかけ離れていないかを、上司や先輩と短い時間でもすり合わせること。
研修の中だけで完結させず、職場での実践につながる形にすることが大切です。
「話せること」は、相談できる関係のはじまり
研修で同期どうしが話す時間は、単なるアイスブレイクではありません。
普段は言葉にしない困りごとや、うまくいったことを話してみる。
誰かの話を聴いて、「それ、私も似たことがある」と感じた、と伝えてみる。
少しだけアドバイスをしてみる。
そんな経験を重ねることで、「困ったときは話してもいい」という感覚が生まれていきます。
仕事を始めたばかりの時期は、わからないことを聞くのにも勇気がいります。
だからこそ、研修の中で「話しても大丈夫だった」「聴いてもらえた」という経験を持つことが、その後の相談や挑戦の土台になります。
すぐに大きく変わらなくてもいい。
誰かと比べて、早く成長しなくてもいい。
一人ひとりが自分のペースで、できることを少しずつ増やしていけること。
そのために、同期と話し、互いの今を知る時間は、これからも大切にしていきたいと思います。
研修は、「教える時間」から「成長し続けられる関係をつくる時間」へ
よさがみえるラボでは、研修を知識やスキルを一方的に伝える時間ではなく、参加者一人ひとりが自分の経験を見つめ、互いから学び、次の一歩を見つける時間として設計しています。
話すこと。
聴くこと。
小さな目標を見つけること。
できたことにも、迷っていることにも目を向けること。
その積み重ねが、研修が終わったあとも、本人たちが自分らしく育ち続ける土台になると考えています。
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この記事のライター
高井ちずこ
よさラボの代表をしています。得意なことは場づくり、初動の推進力、カタチにすること。これらを活かし、よさラボでは主にファシリテーション、コンテンツづくり、突っ走り役を担っています!