研修事例
企業研修(ファシリテーション)事例

株式会社ニホンパッケージ様
「よさカード」を自分たちの手で。現場にひらくファシリテーション実践研修 〜心理的安全性を、体感から、実践へ〜
背景と目的
管理職研修・リーダー研修・新入社員研修などを通じて、「よさカード」を使った対話や心理的安全性の高いコミュニケーションを、ニホンパッケージの皆さまには何度も体感していただいてきました。
その次のステップとして、今度はご自身の職場で「よさカード」を使い、場をひらいていけるようになることを目指し、有志で手を挙げてくださった12名を対象に、ファシリテーション研修を実施しました。
参加者は、新入社員のメンターを務めるような若手社員から、リーダー層、営業所長まで、役職も年次もさまざまです。
研修は2回構成。12月に1回目を開催した後、オンラインでのシェア会を2回はさみ、翌年5月に2回目を実施。
約半年をかけて、「学ぶ」だけでなく「自分の職場で実践してみる」「うまくいかなかったことも含めて振り返る」というサイクルを大切にした研修になりました。
大切にしたのは、「よさカードをうまく使うこと」自体を目的にしないこと。
よさカードはあくまで手段であり、職場の関係性が良くなること、自然な会話が生まれること、お互いを知り合えること——そこにこそ意味がある、という想いで進めました。

研修のポイント
「教わる」から「自分でひらく」へ
これまでの研修で体感してきた心理的安全性やよさカードを、今度は自分自身が現場でつくり出す側に回っていただきました。
やってみて、持ち帰って、また学ぶ
1回で終わらせず、職場での実践とシェア会を挟むことで、「うまくいかなかったこと」も含めて次の学びにつなげました。
役職・部署を越えた学び合い
一般社員から営業所長まで、立場の違うメンバーが同じテーブルで、互いにアドバイスし合う場面が生まれました。
”正解のないもの”として扱う
よさカードを正しく運用することが目的ではなく、話しやすい空気をつくるためのツールとして、それぞれのやり方を歓迎しました。
具体的な研修内容例
1日目
よさカード実践
心理的安全性とファシリテーションの関連性についてのレクチャー
よさカードを用いたファシリテーションのマインドとスキル
ミーティング開始時、新メンバー加入時、定期実施など、場面別の活用フレーム
ファシリテーション実践練習
「良さを活かすカード」(お互いの良さを書いて贈り合うワーク)
実際に職場でどう取り入れるかのディスカッション
2日目
職場で実践してみた振り返り、シェア
よさカードを使う目的の再確認(心理的安全性、成功循環モデルなど)
よさカードをライトに導入するためのフレーム
1on1面談における活用の仕方
「良さを活かすカード」ファシリテーション
チームの想いを見える化するワーク

当日の様子
1日目を終えた参加者からは、
「自分は人に興味がない方だと思っていたけど、人の中身が見えると楽しい。これを自分の営業所でも広めたい」
「よさカードは何回でも引ける面白さがある。他の営業所で実践するときは盛り上げ役として手伝いに行きたいくらい」
「人のいいところを見つけるだけでも嬉しい。心理的安全性ってこんなに大きな影響を持つものなんだ」
といった声が上がりました。役職も勤務地もバラバラなメンバーが、お互いを尊重しながらそれぞれの視点でアドバイスを求め合う姿がとても印象的でした。
そして半年後、2回目を終えた参加者からは、実践を経たからこその、深い言葉が寄せられています。
一部をご紹介します。
部署に持ち帰ってやってみたものの、思うように受け入れてもらえず活用に悩んでいたところ、今回「ゲリラ式よさカード」(前振りなく、勢いで始める)や「かんたん質問よさカード」(あらかじめ答えやすい質問を選んでおく)という他部署の実践例を知ることができ、発言しやすい雰囲気と気軽さの大切さに気づいた。
終始あたたかい空気に包まれた、心地よい時間だった。よさカードを通してお互いの想いを知ることで「こんなに素敵な人たちと働いているんだ」と気づき、胸がじんわり温かくなった。Iメッセージで伝えることの効果を学び、日常の何気ない場面で良いところを声に出すことを実践していきたい。
ファシリテーション研修2回を経て、他部署の方たちと仲良くなれたのが一番良かった。「よさカード」をライトに取り入れ、心理的安全性の高い職場をつくっていきたい。
初対面に近い方々ともよさカードを使うと会話が自然に弾んだのが印象的だった。役職が上がるほど、話しやすい空気をつくり保つことを意識しなければと痛感した一方で、相手のよさを見つけて伝えることの大切さを実感した。最後は「5年後のニホンパッケージがこうあってほしい」というテーマで、みんなが我先にと意見を出し合い、称賛し合う、とても楽しい時間になった。
ファシリテーションとは会議運営の手法にとどまらず、心理的安全性を礎に個々の力を引き出し、チームの生産性を高める基盤になることを学んだ。特に印象に残ったのは「話す事以上に大切なのは、受け止める事」という視点。異なる意見も一度受け止め、その上で自分の考えをIメッセージとして誠実に伝えることで、建設的な議論につながることを実感した。
「ニホンパッケージ50周年に向けてどんな会社になれば最高か」をテーマにしたブレインストーミングが特に印象的だった。時間がなくて苦肉の策で始めた「ゲリラよさカード」が、メンバーから「それならできそう」と好意的に受け止められたのが嬉しかった。仕事に追われてセカセカしていると目的と手段がごちゃ混ぜになりがちだが、よさカードを通して自分や相手と向き合うと場の作り方や心の在り方がスッと整う感覚があり、これは会社だけでなく、お客様との対話や子育てにも活かせる一生モノの視点だと感じた。
役職も年次も違うメンバーが、半年という時間をかけて「体感すること」から「自分たちの手で場をつくること」へと歩みを進めた研修でした。

よさラボより
研修が終わったあとの感想に「名残惜しい」「この研修は終わりなのがもったいないくらい」という言葉が並んでいたのが、何よりも嬉しかったです。
よさカードは、正解を求めるものではありません。
役職が上でも下でも、勤務地が離れていても、「話しやすい空気をつくる」という一点に向かって、それぞれのやり方で工夫しながら実践してくださったこと。それこそが、この研修の一番の成果だったと思います。
学んだことを持ち帰り、うまくいかないことも含めてシェアし合い、また次に活かす。
そのサイクルの中で生まれた「ゲリラ式よさカード」や「かんたん質問よさカード」は、私が教えたものではなく、参加者の皆さんが現場で編み出したものです。
よさカードが、皆さんの手で育っていく瞬間に立ち会えたことを、心から嬉しく思います。
お問合せ
ニホンパッケージ様のように、研修で得た学びを社員一人ひとりが自分の職場に持ち帰り、実践できる組織づくりを目指す企業様へ。
管理職・リーダー層向けの体感型研修から、今回のようなファシリテーター育成まで、段階に応じたプログラムをご提案しています。お気軽にお問い合わせください。
この記事のライター
高井ちずこ
よさラボの代表をしています。得意なことは場づくり、初動の推進力、カタチにすること。これらを活かし、よさラボでは主にファシリテーション、コンテンツづくり、突っ走り役を担っています!