ヨシヒロです。こんにちは。
最近、人事やマネジメント業界の界隈で注目度が高まっているティール組織。上司や部下という関係性がない、予算もない、と聞きます。
そんなんで会社が成り立つのか?!と思われる人もいるかもしれないが、ティール組織の会社が急成長している・・・らしい。
僕は「組織運営に最も大事なのは心理的安全性だ!」と感じているのでよさラボの仲間とともに発信活動をしているのですが、この「心理的安全性」は、ティール組織の運営に通ずるものがあるように思っています。
今回は最近注目のティール組織と心理的安全性の関係についての持論です。結論から言うと、ティール組織には心理的安全性は不可欠ですし、心理的安全な場を目指せば自ずとティール組織へと進化するのでは、と思うのです。
Contents
ティール組織とは
まずはじめに、ティール組織って何ぞや?というご説明から。
ティール組織とは、進化型組織とも言われる会社や団体、その他組織の在り方を表す言葉です。同名の書籍がバカ売れしたことで注目を集めています。なんと18カ国で累計35万冊!
ちなみに「ティール」とはこの記事のトップ画像に示したような青緑色のことを表す言葉です。
そう言えば、少し前にニュースアプリNewsPicksでも特集されていました。著者のフレデリック・ラルーへのインタビュー記事や図解での説明記事など、やっぱNewsPicksの記事は良質でわかりやすくていいです!
このティール組織という本は辞書くらいの厚さがある本(!)なので、本屋で手にとって怖気付いた人も多いかもしれません。そんな人はNewsPicks記事で勉強しましょう!(有料会員登録が必要)
やや脱線しましたが、とにかく、ティール組織という言葉やその考え方は、徐々に日本のビジネス界にも浸透しつつあるということです。NewsPicks記事から表現をお借りすると、ティール組織とは…
CEOや上司が細かく指示をしなくても、組織の目的実現に向けて進むことができる、独自の工夫にあふれた組織
NewsPicks記事より
現実にはほとんどの企業がピラミッド型のヒエラルキーを持った組織(ティール組織の名付け親ラルー氏が言うところのオレンジ組織やアンバー組織)であり、まだまだ多くの経営者にとって抵抗感のある組織形態かもしれません。
それでも昨今の生産性が上がらない、業績も伸びない、不祥事ばかりが目立つ、といった「疲れた会社」を見ていれば、組織構造上の問題もおおいにあるだろうと思います。
時代の変化が激しい今こそ、組織構造も時代に合わせて柔軟に変えていくチャンスですね。
心理的安全性とは
心理的安全性についてはこれまでの記事で散々書いてきたので、それらを参照しながらサラッとおさらいします。
心理的安全性とは簡単に言えば、組織(チーム)のメンバー同士がお互い気兼ねなく質問しあったり意見しあったりできる環境のことです。
なんだそんなことか、と思う方もいらっしゃるでしょう。でもコレ、本当にできている組織ってどれくらいあるでしょうか?もしあなたが“上司”と呼ばれるお立場の方だとしたら、部下はみんな気兼ねなく質問したり意見したりしているでしょうか?
「こんなこと言ったら余計なお世話かな・・・」とか、「いま忙しそうだから聞きたいことは後にしようかな・・・」とか、そんな余計な気遣いや遠慮もないコミュニケーションが本当にとれているでしょうか?
ますますスピード感がますビジネスの現場で、「聞きたいことは後にしようかな」なんて思ってたらどんどん仕事が遅れるばかりです。
組織の中で、無知な奴だと思われる不安だったり、邪魔者だと思われる不安だったり、そういった不安は多かれ少なかれほとんどの人が抱えているのではないかと思います。こんな記事を書いている自分にも、職場ではそんな不安を感じる場面は多々あります。
そんな不安がない環境が心理的安全性が高い環境です。
ティール組織への進化には心理的安全性は不可欠
さて、組織のパフォーマンス向上にも不可欠な心理的安全性ですが、ティール組織へ進化するためにもまず必要になるのがこの心理的安全性です。
上司も部下もいない、予算もない、そんな自主性が重んじられ、また必要とされる組織では、メンバー同士のコミュニケーションはとても大事です。当たり前ですが、上司も部下も予算もないから個人の好き勝手にやっていい、と言う訳ではありません。
会社が目指す大きな方向性があって、それに全員がコミットして自分がやれること、やるべきことを推進していく。そのためには、やはり組織のメンバーとのコミュニケーションは不可欠です。
このとき、お互いになんでも言い合える環境であるかどうかは非常に重要です。ティール組織では上司も部下もなく、フラットな構造をしています。もちろんプロジェクト毎に推進役を担う人はいるでしょうが、上司という意味ではなく、あくまで一つの役割として機能するわけです。
そんな場でのコミュニケーションですから、年齢も立場も何も関係なく、聞きたいことを聞ける、言いたいことを言い合える、そんな場であることは必須です。それはまさに心理的安全な場ですから、組織をティール化していくためには心理的安全性の理解が不可欠であるということです。
心理的安全な場を目指す組織はティール化する?
ここまで見てきたように、ティール組織には心理的安全性が不可欠です。そしてこれは裏を返せば、心理的安全性の高い場を目指していけば、組織はティール化していくということにもなります。
会社の中で上司も部下も年齢も性別も、何も関係なくお互いに心理的安全性を保ちながらコミュニケーションが取れていれば、そのコミュニケーションから自ずと業務上決定すべき事項や方向性も定まっていくでしょう。
あとはその決定事項を現場裁量で推進することが会社制度として認められているか否かの違いです。これは、例えば現場の人が経費の決裁をしていいよ、という制度にするだけなので、比較的簡単です。
これまでになかったやり方を取り入れる、という意味では簡単ではないんですけどね(汗)
このように、心理的安全性を目指すことはティール組織を目指すことにもなると、私は考えます。
おわりに
世の流行りに乗っかって、ティール組織っていいよね!と口では言っているのですが、正直なところ、ティール組織だろうが何組織だろうが、人が幸せに楽しく働ける環境であればそれでいいと思っています。
心理的安全性は組織の中でお互いになでも言い合える環境だと言いましたが、別の言い方をすれば、ありのままの自分を受け入れる、そして他人のありのままの姿を受け入れるということでもあります。
自分の内なる思いを隠さず、他人と違う考えを持っていたとしてもそれを受け入れ、それを臆せずシェアできる環境が心理的安全な場です。
当然シェアされる側も、それを受け入れる必要があります。誤解のないように言っておきますが、「受け入れる」とは相手の意見を無条件にのむ、という意味ではありません。
相手には相手の考えがあるということを認め、自分の意見も主張し、その中でより良い方向へと導いていくのが心理的安全性のもとでのコミュニケーションです。どんな職場も、ありのままの姿の私たちが活躍できる場であってほしいと願ってやみません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
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