「会議」について、改めてその意味を辞書で調べてみました。
(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)
合議体の構成員が一堂に会し,一定の事項 (議題) について,互いに意見と情報を交換し合って審議を行い,最良の施策を見出そうとする会合またはそのための組織をいう。
つまりそこには、何かしらの意見と情報が交換されることが存在します。
しかし、実際の会議はどうでしょう?
その頃、同僚やチームメンバーからもこんな声を聞いていました。
意見を言うのには「勇気」が必要!
そう考えている人もいるかもしれませんね。
確かに一人一人の勇気も必要かもしれませんが、その前にこんなリスクを感じているために言えないということもあるのではないでしょうか。
Contents
4つのリスク
ハーバード大学のエドモンドソン教授は、その著著の中で「チームの心理的安全性とは、チームの中でリスクを取っても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念」だと書かれています。
そして、このリスクは以下の4つであるといわれています。
- 無知だと思われる不安
- 無能だと思われる不安
- ネガティブだと思われる不安
- 邪魔な意見・出しゃばりだと思われる不安
いかがでしょうか。
思い当たる部分はありますか?
少しわかりにくいかもしれないので、こういったリスクを感じると人はどんな行動をとるか(もしくは取らないか)を、少し詳しく説明します。
リスクを感じることで起こること
これらの不安を感じ、このリスクを冒さないようにしようと思うと、人はこんな行動をとることが多いのです。
- 無知だと思われる不安 → 「質問はしないでおこう」
- 無能だと思われる不安 → 「間違っていても認めたくない、目を向けたくない」
- ネガティブだと思われる不安 → 「現状について批判はやめておこう」
- 邪魔な意見・出しゃばりだと思われる不安 → 「アイディアや意見はあるけれど言わないでおこう」
あなたも、こんな気持ちになってしまうことが、少なからずあるのではないでしょうか。
これらの不安を感じていることが多いほど、その場の心理的安全性は低くなりますし、逆にいうと心理的安全性が低い場であるからこそ、こういった不安を感じやすく意見を言えないということになる、とも言えます。
決して意見を言えないあなた自身が悪いわけでもないですし、意見を言えるように頑張ってみようと思うだけが解決策でもないのです。
おわりに
誰かが頑張って、または意を決して意見を言う。
という会議の場は、考えただけでも緊張してしまいますよね。
しかし、心理的安全性が高い場であれば多少のリスクを感じたとしても、意見を言うこと自体へのハードルは低くなります。
ということは、心理的安全性を高めることで意見を言いやすい場にすることもできる、ということです。
個人個人で自分に向き合って、足りない部分や弱点を克服していくのも素晴らしいことだと思いますが、チームで取り組む「場」の心理的安全性を高めることでイキイキとした会議にすることもできます。
このように「あぁ、自分はこういうリスクを感じていたんだな」とわかることで、少し客観的に自分を見ることができるのではないでしょうか。
もし良ければ「あぁ、私はこの4つのリスクのうちこれを感じていたな」や「あの時はこのリスクを強く感じていたんだ」という気づきがあったら、同期の方や気楽に話せるチームメンバーと話してみて下さい。
なんとなくでも理由がわかって、スッキリするかもしれません。
また、以下の「どっちの会議?」シートでは、実際の会議で感じることがありそうな意見を簡単にまとめています。
実際の会議のセリフとご自身の心境を照らし合わせながら、こんなリスクを感じているな、ということを考えるきっかけに、ぜひ使ってみてください。
会議のセリフシートと、解説シート、それぞれ1枚ずつです。解説シートには、この記事でご紹介した「4つの対人リスク」についてまとめてあります。
同期の方やチームメンバーと話す際にも活用していただけるのではないでしょうか。
- チームの心理的安全性を高めたい
- 安心して意見を言い合えるチームにしたい
- メンバーの強みが活かされるチームにしたい
- 「このチームにいられてよかった!」と思える場をつくりたい
- 「ここで力を発揮したい!」と皆が積極的に思えるチームにしたい
そんなあなたや、あなたのチームにオススメなのが「チームのよさがみえる会議」です。あなたの会社にファシリテーターがお伺いして心理的安全性の高い場作りのお手伝いをします。お気軽にお問い合わせください。
まずはちょっと体験してみたい、という方にはこちらの「チームのよさがみえるセミナー」がおすすめです。直近の開催日程はこちらから。